トリプルネガティブ乳がん情報サイト
ふくろうの会
🌳 臨床試験、治験とは?
臨床試験とは、人に対し新しい治療薬や治療法、検査方法が、既存のものに比較して優れているかどうかを検証する試験です。その中で、国の承認を得ることを目的とした臨床試験を、治験と言います。
新薬開発などの場合は、まず動物で効果や毒性を確認してから治験に進みます。治験は、厚生労働省が定めた基準に従って、次の3段階で行われます。
第Ⅰ相
少人数の健康な方に投与を行い、投与量などの安全性について調べます。
第Ⅱ相
比較的少人数の患者に投与を行い、有効性、安全性、使い方を調べます。
第Ⅲ相
多数の患者で、有効性、安全性、使い方を確認します。多くの場合、既存の治療薬またはプラセボとの比較試験を行います。
※プラセボ
有効成分を含まない(治療効果のない)薬のこと。外見上は全く同じで、中身は澱粉や糖分などで作られています。
🌳 未承認薬について
未承認薬には、薬事法上の未承認薬と保険適応が未承認の薬があります。薬事法上の未承認薬とは、主に新薬のことを指しますが、海外では承認されている薬も含みます。保険適応が未承認の薬とは、日本において薬事法上の承認は受けており、他のがん種では保険適応となっている薬のことを指します。
🌳 試験への参加方法
試験に参加するためには、その治験を実施している医療機関を受診する必要があります。さらに、それぞれの試験には細かな参加条件があり、適応から外れる場合もあります。まずは主治医に相談しましょう。患者様ご本人からの問い合わせには、詳細なご回答をいただけないことがございます。
🌳 試験にかかる費用について
治験薬やその治験に関わる検査の費用は、基本的にはその治験を主導する施設の負担となりますので、患者の負担はほとんどありません(再診料等が発生することがあります)。実施施設が遠方である場合、通院費の負担もしてくれる場合があります。
つまり、試験を主催する側(主導施設)には、莫大な費用が必要となります。薬代、検査代の他に、データを収集、解析する費用や、その他諸経費がかかります。
このように、一つの薬が薬事承認、そして保険適応されるまで、多くの人の協力と、長い時間、莫大な費用が必要となります。しかしながら、治験の情報があまり知られておらず、さらに乳がんの約10%と患者数の少ないトリプルネガティブ乳がんは、被験者がなかなか集らないのが現状です。
悪性度の高いトリプルネガティブ乳がんには、
少しでも早く新しい治療薬が必要であり、
そのためには臨床試験が必要です。
ふくろうの会は、
トリプルネガティブ乳がんに対する臨床試験の推進活動を
行っていきます。
是非ともご協力をお願い致します。
臨床試験に関するより詳しい情報は、こちらをご覧ください。